トマトも“だし”です。
そうなのです。
トマトと、だしに使われる昆布。まったく別もののようですが、実はどちらも「グルタミン酸」という、うまみ成分が含まれています。
イタリアをはじめとする地中海沿岸地域のご家庭では、トマトを具材としてだけでなく、日本の「だし」のように使います。トマトのスープ「ガスパチョ」なんて、まさにその典型ですよね。
ならば、と私たちは思いました。
だしとトマトは、相性がよくないはずはない、と。
うまみが増幅され、美味しくなるに違いない、と。
そこで、私たちの頼るべき料理に詳しいメンバーに相談し、3000以上あるレシピの中から、トマトとだしを使った料理をピックアップしていただきました。
そこから編集部であれこれ言いあいながら決めた、今食べたい!5品。自信を持ってお届けしますよ。
これぞトマトとだしの力
漬けトマト
まずはこちら、一番人気の「漬けトマト」。
魅力はなにしろ、潔いほどシンプルに、トマト×だしの力がみなぎっているところでしょう。
くし形に切ったトマト、袋を破った茅乃舎だし、醤油大さじ1を加えて混ぜ合わせ、5分おくだけ。これでもう、立派なおかずになってしまうなんて。
そのままごはんのおともにしてもよし、大人の方にはわさびを溶いて、お酒のおつまみとしてもよし。また肉や魚を使ったメイン料理の付け合わせとして添えたら、彩りよく素敵なひと皿になりました。
生のトマトだけでも、もちろんかまわない。けれど“漬けにする”というひと手間が加わることで、料理全体を格上げする。そんな気がします。
食べてくれるあなたのことを思って、喜んで欲しくて。
編集部
だしと醤油をまぶして5分おくことで、トマトの水分が出て、とろっと馴染みます。ちょうど漬けマグロのお野菜バージョンのような感じですね。味がしまっておいしくなるので、ぜひわさびは添えてもらいたいです。
漬けトマト
[材料](2人分)
作り方
- ① トマトをくし形に切り、【A】を加えて混ぜ合わせ約5分置く。わさびをお好みで添える。
間違いない、そんなレシピが続きます。
食べ応えあり
旬野菜の豚汁
だしを使った王道の一品、と言えばお味噌汁。いつもの具にトマトを加えるだけでも、十分に新しい美味しさを感じてもらえるはず。
ですが、ここではほんの少し豪勢に。旬の食材をあれこれ入れた、具だくさんの豚汁にしました。
使うのは、煮干しだしです。私たちの「だしファミリー」の中でも、とくに力強い魚のうまみを感じます。そこにトマトを入れることで、酸味がぐっと引き立ち、ハッとするような味わいになります。
オクラや長芋など、食感も楽しい野菜たちが加わることで、食べ応えがうんと増し、風味も複雑になっていきます。
これとごはんだけで、一食として十分満足できる献立となりました。
編集部
味噌汁がちょっと億劫になりがちな暑い夏にぴったりの、トマトの酸味でさっぱりいただける豚汁です。最近では甘いトマトもたくさんありますが、この豚汁にはぜひ酸味のあるトマトを。ちょっと加熱することで、トマトが崩れてまろやかになり、スープとともに美味しくいただけます。
旬野菜の豚汁
[材料](2人分)
作り方
- ① 豚肉は2㎝幅に切り、トマトは大きめの乱切りにする。オクラは塩もみして水洗いをし、食べやすい大きさに切る。長芋は皮を剥いて食べやすい大きさに切り、生姜は千切りにする。
- ② 鍋にごま油を中火で熱し、豚肉と生姜を炒め、肉に火が通ったら、その他の野菜を加えてさらに炒める。
- ③ 【A】を加えて強火にし、沸騰したら蓋をして4~5分弱火にかけ、味噌を溶き入れ、火を止める。
トマトの汁もの、続きます。
やさしく、さっぱり
トマトと卵のとろみスープ
豚汁と同じく汁ものですが、こんどは中華風にアレンジしましょうよ。
となれば、鶏だしが登場。こっくりやさしいうまみと味わいが、とろとろに崩れたトマトと溶けあい、ベストマッチ。ふたつの相性のよさを証明してくれます。
さらに、ひとさじ飲んだ瞬間「これ、暑い季節にぴったりだなぁ」と思ったのは、お酢と生姜が効いているからでしょうね。辛みと酸味がプラスされることでさっぱり感が増し、食欲のない時でもするすると飲めてしまいそう。
夏のレパートリーに加わりそうな予感大です。
編集部
トマトと卵は、実は中国でとってもメジャーな組み合わせ。炒め物もよくつくられますが、スープにしてもとても美味しいです。夏は冷房の効いた場所も多く、意外と体が冷えてしまうので、とろみのついたスープであたたまりましょう。
トマトと卵のとろみスープ
[材料](2人分)
作り方
- ① トマトはざく切りにする。
- ② 鍋に【A】を入れて火にかけ、沸騰後中火で4~5分煮出し、だしパックを取り出す。【B】を加えて調味し、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける。
- ③ ①を加え、ひと煮立ちしたら溶き卵を回し入れ、酢を加えて火を止める。
- ④ 器に盛り、青ねぎ、生姜をのせ、お好みでごま油や辣油をかける。
ルックスもおいしい。
コトコト煮込まなくても
トマトカレー
カレーはじっくりコトコト煮込むことで、いろんな具材のうまみが引き出されて美味しくなる。きっと、みなさんご存知ですよね。しかしこのトマトカレー、長く煮込まなくたっていいのです。
その理由のひとつは、もちろんトマト。
トマトは煮込むとうまみや甘味が凝縮しますが、加熱しすぎないことで適度に青っぽさや酸味が残り、複雑な味わいになります。
もうひとつは、茅乃舎だし。
袋を破ってだし粉を入れることで、さっとうまみが全体に行き渡ります。
なので、たとえば。ひとりのお昼ごはんにするのもいいなと思いました。てまひまがかからないので、さっとつくって、さっといただく。もしも家族がいる方であれば、たくさんこしらえておいて、夜に残しておいてもよいでしょう。
カレーって、ほんとに万能ですね。
編集部
ざく切りにしたトマトと、湯むきした丸のままのトマト、両方を贅沢に味わうカレーです。トマトの味わいを生かすコツは、煮込みすぎないこと。トマトを入れたら、軽く火を通す程度で止めてくださいね。
トマトカレー
[材料](2人分)
- トマト
- 2個
- 牛薄切り肉
- 100g
- 玉ねぎ
- 1個
- 茅乃舎だし(袋を破って)
- 1袋
- カレールー
- 2片
- 水
- 400ml
- サラダ油
- 大1
作り方
- ① 牛肉は食べやすい大きさに切り、トマトは湯剥きし、1個はざく切り、1個はヘタを取る。玉ねぎはみじん切りにする。
- ② 鍋にサラダ油を熱し、牛肉を炒める。
- ③ 玉ねぎを加えて炒め、水、袋を破った茅乃舎だしを加え、ひと煮立ちしたら、トマトを加える。
- ④ 火を止めて、カレールーを溶き入れる。
最後は少し変わりダネ
うまみの四重奏
トマトのしらす和えトースト
そして最後は、いつもの朝のパン食にもトマト×だしの力を借りてみました。
用意していただきたいのは、しらす、野菜だし、そしてミニトマト。この3つのうまみが重なることで、たまらないハーモニーを醸してくれます。(ちなみに、これだけでごはんと食べても美味しくいただけましたよ)
さらにチーズのコクが加わり、トーストにしてカリカリに焼くことで、トマトの甘み、しらすの香ばしさもみるみる増していきます。おいしくない、はずがないでしょう。
しあわせな朝を迎えることができました。
編集部
春から初夏が旬のしらす。ぜひこの時期にトマトと一緒に、美味しく味わってください。通常のトマトだと水気が多く、パンに染みてしまうので、ここはぜひミニトマトで。しそとしらすとトマト、3つの香りと味わいを野菜だしがまとめてくれます。
トマトのしらす和えトースト
[材料](2人分)
作り方
- ① ミニトマトは半分に切り、青しそはちぎっておく。
- ② ボウルに①、しらす干し、【A】を入れ和える。
- ③ 食パンにバターを塗り、②、チーズをのせトースターで色よく焼く。
スーパーの店頭では、近ごろいろんな種類のトマトを見かけるようになりましたよね。形も大きさも、甘みや酸味のバランスもとりどり。季節によっても変わります。
そんな中、自分好みを見つける「トマトの旅」を楽しむためにも、ここで紹介したいろんなトマト×だしのレシピをお試しください。
あなたのお役に立ちますように。







