暑い時こそ、あったかいだし。
ふぅ、暑いですね。
まるでアジアを旅しているよう、と感じることもしばしば。
アジアと言えば、台湾の友人から「暑い時こそ、冷たいものは口にしないで」と聞いたことがあります。
いわく「高温多湿の夏は脾(消化器系)が悪くなりがちで、冷たいものを食べすぎると、かえって食欲が落ちてしまうから」とのこと。
たしかに胃腸の冷えは、からだにとって大敵です。
さらに「体はほてってるのに、お腹だけ触ると冷えている時がある」「空調が効いたところにいると、冷たいものよりもあったかいものが欲しくなる」
などというお声もあり、ならば、と。
暑い時にこそいただきたいあったかいだしのレシピを、まとめてお届けすることにしました。
料理に詳しいメンバーが3000以上ある公式ウェブサイト掲載レシピの中から選び、実際につくってみた5品。
これがですね、発見だらけだったのです。
ホッとするこうばしさ
炙り鶏の豆乳味噌汁
まず惹かれ、つくってみたのはこれでした。いつものお味噌汁とはちょっと違う、新鮮なレシピだなぁと。
使うのは、鍋ではなくフライパンです。まずは鶏肉を中火で軽く焼いて。
この焦げ目が、こうばしさにつながります。
水と茅乃舎だしを加え、ふたをして煮出します。
そしてもうひとつの肝は、豆乳。水と同量(200ml)入れてひと煮立ちしてから、豆苗を加え、最後に味噌を溶いてできあがりです。
こっくり、まろやか。ホッとするおいしさです。
それだけでなく、ひとつめの「発見」。ごはんをおともにせずとも、これだけで十分に満足できてしまうこと。
鶏肉のたんぱく質、豆苗のβカロテン、豆乳のイソフラボン、味噌のビタミンやミネラルと栄養たっぷり、しかも糖質や脂質は少なめ。まさにいいことづくしでしょう?
編集部
豆乳と味噌、ちょっと意外な組み合わせかもしれませんが、どちらも大豆から作られているので、実は相性が良いんです。味を締めてくれるのが、豆苗のシャキシャキ感。食感を生かすために、煮込まずさっと火を通す感じで仕上げてくださいね。
炙り鶏の豆乳味噌汁
[材料](2人分)
作り方
- ① 鶏肉は一口大に、豆苗は半分に切る。
- ② フライパンに油を熱し、鶏肉を中火で軽く焼く。
- ③ 【A】を加え、蓋をして煮出してから、豆乳を加える。
- ④ ひと煮立ちしたら豆苗を加え、味噌を溶き入れる。
夏の定番にしたいレシピ、こちらもそうでした。
とろとろと磯の風味
だし海苔餡
かねてより、海苔の使い道に戸惑うことがあったんですよね。たとえばのっけはおにぎりに、その後はしばらく使う予定はない。でも、放っておくと湿気てしまう。
そんな悩みを解決してくれたのが、だし海苔餡でした。
海苔をだしで「煮る」。
磯の風味がいっそう立ち現れてくるような、さらに言えば、海苔漁師さんのことを思い馳せてしまうような。そんな「発見」がありました。
お茶漬けのように、食欲がなくてもサラサラッといただける。またとろみがつくことで、とろんとおなかにゆっくりと落ちていく体験も味わえました。
お手軽でありながら「発見」はたくさん。
いいマイ・レシピを見つけました。
編集部
島根県の海沿いの地域には、海苔をすまし汁に入れていただく郷土料理があるんです。今回のレシピでは、海苔を入れただし汁を餡かけにしたもの。磯の風味とだしのうまみが合わさって、シンプルなのに本当においしいですよ。
だし海苔餡
[材料](2人分)
作り方
- ① 鍋に【A】を入れて、強火で沸騰させる。
- ② だしパックを取り出し、中火にして【B】を加え、海苔をちぎって入れる。
- ③ 【C】で水溶き片栗粉をつくり、とろみをつけ、ごはんにかけて、お好みでわさびを添える。
夏の定番、そうめん。こんな活用法もありますよ。
いつもの麺の、新しい提案
鶏だしフォー風そうめん
そうめんというと、どうしても「冷たい麺」としてのイメージが抜けきれませんか?だけど、今宵はあったかいだしで。ただにゅうめんのように和風にせず、ちょっと手間をかけて、フォー風に仕立ててみるのはいかがでしょう。
ポイントは、鶏だしを2袋使うこと。しっかりとだしのうまみがのって、やさしさの中にも浮かび上がる味わい深さ。そうめんの一気にすすれてしまう喉越しの良さと、鶏ささみの食べ応えが両立。そして要はレモンとパクチー!このパンチの効いたアクセントによって、味わいを立体的にしてくれます。
こんなに暑いんですもの、いっそどこまでもアジア気分にひたりましょうよ。
編集部
鶏の削り節からつくる「鶏だし」は、うまみがありながらもやさしい味わい。中華風のだしとまた違って、素麺の風味やパクチーの香りを引き立てるので、ちゃんと「エスニック料理」として完成します。
鶏だしフォー風そうめん
[材料](2人分)
作り方
- ① 素麺は袋の表記通りに茹でる。鶏ささみは茹でて食べやすい大きさに、紫玉ねぎ、レモンは薄切りにし、パクチーはざく切りにする。
- ② 鍋に【A】を入れて火にかけ、沸騰後、中火で4~5分煮出し、【B】を加える。
- ③ 器に素麺を盛り②を注ぎ、具材をのせる。
お次はどこのアジアに行きますか?
うまみこそ大切
スンドゥブチゲ
はい、お次は韓国です。あったかい汁ものの代表といえば、スンドゥブチゲ。しかし現地の味にうまく近づけるでしょうか。
つくって、すすってみると、何をも言わんや、しっかりスンドゥブチゲでした。煮干しだしを濃いめに出し、あさりや豚肉などもかけ合わさることで、本格的な風味となります。
こうしただしのうまみが重なりあってこそ、辛さは際立ち、立ち上る。そう改めて感じました。
さらにうどんを入れたり、ごはんを入れたりすると、さらに満足感がアップ。はふはふっといいながら食べすすめると、おなかいっぱいになりました。
編集部
外は暑いけれど、大半はエアコンの効いた部屋にいて、あまり汗はかかない。そんなとき、辛いものを食べて汗をかくと、意外とスッキリして気持ちが良いもの。そこで選んだのがこのレシピ。キムチが入っているので、コチュジャンの代わりに味噌でつくっても、ピリッとした辛みが味わえますよ。
スンドゥブチゲ
[材料](2~3人分)
- あさり
- 150g
- 豚バラ肉
- 60g
- 豆腐(おぼろ豆腐)
- 300g
- キムチ
- 80g
- 長ねぎ
- 適量
- ごま油
- 小さじ1
A
- 煮干しだし
- 2袋
- 水
- 600ml
B
- 醤油
- 大さじ2
- 酒
- 大さじ2
- コチュジャンまたは味噌
- 大さじ1強
作り方
- ① あさりはよく洗って砂抜きする。豚肉は4cm幅に、長ねぎは薄切りにする。
- ② 鍋に油を中火で熱し、キムチを手早く炒める。豚肉を加えてさらに炒め、【A】を加えて強火にする。
- ③ 沸騰後あさりと【B】を加え、あさりの口が開くまで中火で煮込む。
- ④ スプーンで豆腐を加え、ひと煮立ちさせて長ねぎをのせる。
そしてはるかヨーロッパへ。
夏にうれしい
なすのトマトリゾット
あったかい汁ものを飲んでいるうち食欲も湧いてきたので、最後はごはんものを。イタリアのマンマの味、リゾットをつくることにしましょう。
トマトとなすは、みんな大好きな鉄板コンビ。さらにベーコン、野菜だしが加われば、それだけで優勝。外すわけがありませんよね。
そしてリゾットのよさは、その食感。生米からつくるので粘り気が出過ぎず、適度なパラつきと固さが生まれて、よりおいしく感じます。
編集部
夏こそリゾットを食べていただきたいのです。その理由は、夏野菜の代表であるトマトやナスはもちろん、お米のさっぱりした仕上がりにあります。米は洗わず、油でしっかりコーティングすることで、パラパラ、さっぱりと美味しく仕上がります。
なすのトマトリゾット
[材料](2人分)
作り方
- ① 茄子は輪切り、ベーコンは1cm幅に切る。
- ② フライパンに油を熱し、①をさっと炒める。米を加えて透き通るまで炒める。
- ③ 【A】を加え、弱火で約20分煮る。途中全体を混ぜる。
- ④ 器に盛り、お好みで粉チーズ、パセリを振る。
通して感じたのは、暑い時こそあったかいだしを飲むと「すっと」するんですよね。その力は、体調をくずしやすい夏こそ発揮されるということ。これは大きな「発見」でした。
そうこうしているうちに、元気になりました。
だからあなたにも、元気になって欲しいのです。心から。







