魚料理のレパートリー。
たしかに焼き魚はおいしいですし、魚グリルは便利です。切り身を入れるだけで、かんたんにひと品、できあがります。
たしかに煮魚もおいしいですし、醤油やみりん、お酒で炊いたあまじょっぱい味は、ごはんのおかずとしてぴったりです。
「ただもう少し、魚料理のレパートリーを増やしたいなぁ」
そうお考えのあなたへ。ここではさまざまな「だし」の力を借りた、魚料理のアイデアをご紹介しますよ。
茅乃舎の公式ウェブサイトに掲載している膨大なレシピの中から、料理に詳しいメンバーがおすすめをピックアップ、編集部で実際につくって吟味し、選び抜いた5品。感想やコメントとともにお届けします。
そこの、魚好きのあなた。さぁ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい!
「焼く」のではなく「蒸す」
白身魚の昆布だし蒸し
まずは魚を焼くのではなく、いっそ「蒸してみる」のはいかがでしょう?
うまみや栄養素をとどめることで、食材が甘くおいしく感じる、だけでなく。お借りするのは、昆布だしの力。とりわけ白身魚のおいしさを引き出すのは大の得意である昆布ですもの、ふっくらとした食感、淡白ながら豊かで品のある風味とうまみが、ふわりとまといます。付け合わせの野菜も、心ほどけるおいしさ。
日本酒をちびり、ちびりと飲みながら、しみじみ贅沢な気持ちになりました。
編集部
昆布だしをかけ、少しおいてから蒸すことで、味がしっかりなじみます。お好みでぽん酢を少々つけていただいても、さっぱりとおいしくなります。鯛以外なら、鰆やタラ、カレイなどの白身魚がよく合います。
白身魚の昆布だし蒸し
[材料](2人分)
作り方
- ① 鯛や野菜は食べやすい大きさに切り、だしをまんべんなくふり、約10分おく。
- ② 器2つに①を2等分にして盛り、【A】を全体にふる。蒸気のあがった蒸し器に入れ、蓋をして8~10分蒸す。
- ③ 蒸しあがったら、お好みでぽん酢をかけていただく。
同じ鯛ですが、こちらはワインとの相性ばつぐんです。
おもてなしにも
本格アクアパッツァ
「おいしそう!でも、つくるのはおっくう?」
これが最初に感じた、正直な印象でした。だけどいざやってみると、用意する材料も少なく、あっけないほどかんたん。鯛を両面焼いてミニトマトを加え、野菜だしとお酒、水を加えてひと煮立ちさせて焼く、だけ。
本格というレシピ名にふさわしい、満足度の高い一品に仕上がりました。
箸でも十分に切れる柔らかさですが、あえてフォークとナイフを用意して。お気に入りの器に盛り付けると、ぐっと気分が盛り上がりました。
なんでもない日々のなかでのこういうメリハリ、大事ですよね。
編集部
ちょっと難しそうに感じるアクアパッツァですが、日本の料理でいうと、酒蒸しや蒸し焼きに似ているかもしれません。魚を先に焼き、少量の水分でちょっと蒸すイメージです。使うのはミニトマトと魚だけ。これなら初めての方でも手軽に試していただけると思います。
本格アクアパッツァ
[材料](2人分)
作り方
- ① フライパンに油と半分に切ったにんにくを入れて弱火にかけ、香りが出たら塩少々(分量外)をした鯛を並べて中火にする。
- ② 鯛を両面こんがり焼き、ミニトマトを加える。
- ③ 【A】を加えてひと煮立ちさせ、蓋をして2~3分弱火で蒸し焼きにする。
アクアパッツァはイタリアですが、お次はフランスの郷土料理です。
だしが日仏の橋渡し
鰆の新じゃがガレット
フランスで「円く薄いもの」を意味するガレットですが、こちらは切り身に千切りのじゃが芋をくっつけて焼く、ガレット風のオリジナル料理です。
もともと白身の魚とじゃが芋はフランス家庭料理の定番ゆえ、相性はばつぐん。さらにこのレシピの場合、ふたつの素材をつないでくれるのが、そう、みなさまに愛される茅乃舎だしです。
茅乃舎だしのインパクトを、一段とダイレクトに感じました。焼きあご、鰹節、うるめいわし、真昆布で構成されただし粉の風味が、しっかりとまとめ上げてくれる。
変わり種のようですが、安心できるお味です。
編集部
水にさらすことが多いじゃが芋ですが、このレシピでは素材のでんぷん質を生かし、あえてさらさずにつくってください。鰆とじゃが芋、じゃが芋どうしがくっつきやすくなります。パリッとした食感を楽しみながらお召し上がりください。
鰆の新じゃがガレット
[材料](6個分)
- 鰆(切り身)
- 80g(2切れ)
- 新じゃが芋(メークイン)
- 1個(150g)
- 茅乃舎だし(袋を破って)
- 1袋
- 薄力粉
- 適量
- オリーブ油
- 大2
作り方
- ① 鰆は一切れを三等分にそぎ切りし、塩少々(分量外)をふり、約5分置いて水気をふく。じゃが芋は千切りにする(水にさらさない)。
- ② 鰆に茅乃舎だしをまぶし、薄く薄力粉をはたく。片面にじゃが芋を貼りつけ、握るようにしてなじませる。
- ③ フライパンにオリーブ油を中火で熱し、じゃが芋の面を下にして焼き、焼き色がついたら裏返してさらに焼く。
日本のふるさとの味に戻ってきました。
大好きな香ばしさ
鮭のねぎ味噌焼き
ポイントとなるのは、ねぎ味噌。群馬県に伝わる郷土の「おかず味噌」としても知られていますよね。
通常は、ねぎと味噌に鰹節、醤油、みりん、砂糖などの合わせ調味料で味付けしますが、今回は椎茸だしとマヨネーズを使ってアレンジ。これを鮭に乗せて焼くことで、ふわりと香ばしさ漂う、なんともごはんのお供にぴったりの一品に仕上がりました。
そこから発想がうんと広がって、ほぐしておにぎりの具にしてみたら、どんぴしゃり!大人も子どもも、みんな夢中でほおばってくれました。
うれしいなぁ。
編集部
そのまま焼くだけでもおいしいおかずになる鮭ですが、ひとつアレンジを知っているだけで、レパートリーが広がってより重宝しますよね。焼くと味噌とともに、椎茸だしのきのこの香りが漂い、食欲をそそります。うまみたっぷりなので満足感も十分です。
鮭のねぎ味噌焼き
[材料](2人分)
作り方
- ① 鮭に塩少々(分量外)をふってしばらく置く。【A】を混ぜ合わせる。
- ② 鮭を魚焼きグリルで両面焼き、上部に【A】をのせ、焼き色がつくまで焼く。お好みで一味唐辛子をふる。
最後は忙しいあなたへの、お助けレシピです。
新鮮な魚はなくとも
鯖缶バターカレー
「今日は忙しくて、お買い物に行けなかった」
なんて日だって、ありますよね。そんなとき、新鮮な魚がなくてもつくれるレシピのレパートリーを持っておけると、安心感が違います。
用意しておくのは、鯖缶。あとは青ねぎ、カレールーにトマトジュース、バターとにんにくチューブといった、おなじみの材料。
工程もかんたんで、10分もあればつくれてしまいます。
ひとくち食べると、茅乃舎だしと鯖缶のだしが全体に行き渡り、カレーうどんにも合いそうな和風のお味。かと思いきや、トマトやバターの甘みやコクが追いかけてきて、どんどん複雑になっていきます。食後は、しっかり満足。
ごちそうさまでした。
編集部
水煮缶が家にひとつあると、魚が食べたくなったときに重宝しますよね。鯖とカレー、意外な組み合わせかもしれませんが、トマトジュースの味わいがしっかりつないでくれますよ。
鯖缶バターカレー
[材料](2人分)
作り方
- ① フライパンに油を中火で熱し、薄切りにした長ねぎ、にんにくを炒める。長ねぎがしんなりしたら【A】と鯖缶を汁ごと加える。
- ② 沸騰したらルーを加え、中火で5分煮る。バターを加える。
お肉と比べて、なんとなく手が出しづらい、というお声も多い魚料理ですが、あらためておいしいなぁと思いました。
せっかく豊かな魚が獲れる国に生まれた私たち、もっと身近に感じ、取り入れてみましょうよ。
もちろん、海への感謝を忘れずに。







